癒着性中耳炎とは
滲出性中耳炎を放置していると、中耳内と外耳との間で圧力の差が生じ、鼓膜が中耳腔の壁と癒着を起こします。この状態を、癒着性中耳炎と呼び、慢性中耳炎の一種とされます。 癒着が長くなるほど難聴が進行します。
癒着性中耳炎の原因
中耳腔の慢性的な炎症、耳管機能の不全、耳管解放症に伴う鼻をすする癖により中耳腔の空気が抜けることが主な原因です。
癒着性中耳炎の症状
中耳腔の自浄作用が失われるため、清潔が保たれず、耳垂れ、耳痛が起こります。また、伝音性難聴を伴い、耳を塞がれたような音がきこえることがあります。
慢性化すると、音と脳を連携させる機能に障害をもたらす感音性難聴も進行し、音を正しく捉えられないといった、日常生活に支障をきたすような症状が現れます。
癒着性中耳炎の検査
耳管機能を診察した上で診断を行います。
癒着性中耳炎の治療・手術
耳管の狭窄が起こっている場合には耳抜きの訓練し、その上で手術へと進みます。
まず、癒着した鼓膜を、再癒着しないように元の位置に戻します。シリコンシートで正常粘膜を鼓室全体に誘導したのち、破壊された耳小骨を再建します。