咳が続くと…医者に行く!
お腹が痛くなると…医者に行く!
イビキをかいても医者に…行かない?
なぜかそういう風に考える方が多いのです。
そのワケは2つあります。
本人が気づかない
なにせ寝てるんだからわかるのは同居者だけ。
重大事だと思っていない
だから家族の愛、行動力がイビキの解決には必要不可欠なんです。
そしてイビキが重大事につながることも知っておきましょう。
そう、イビキと睡眠時無呼吸は身体の危険信号です。
イビキと睡眠時無呼吸の関係とは?
イビキがひどくなると、睡眠時無呼吸症候群といって、睡眠中にノドの奥で空気の通り道が完全にふさがり、息が止まってしまいます。
やがて苦しくなるので、無意識に力を強めたり、姿勢を変えたりして呼吸は再開しますが、ひどい場合は1分間以上、息が止まることもめずらしくありません。
つまり、睡眠の質が落ちて、十分な睡眠がとれない状態になるのです。
すると…
睡眠障害や眠気によるパフォーマンス低下が起きますが、睡眠時無呼吸症候群による仕事の能率低下は本人が気づきにくいというやっかいな特徴があります
他人が見たら信じられないような簡単な計算ミス、ありえないようなケアレス・ミスを気づかないうちに起こしてしまいます。
でもそれだけじゃないんです!
もっと怖いことが起こるかも…
より深刻な合併症も
睡眠時無呼吸症候群の合併症として以下のものが挙げられています。
心臓血管障害
- 高血圧
- 不整脈
- 心筋梗塞
脳血管障害
- 脳出血
- くも膜下出血
- 脳梗塞など
1時間あたり10秒以上の呼吸停止が20回以上あらわれるような中~重症の睡眠時無呼吸症候群を放っておくと、上記の合併症から事故を引き起こすなど、死亡率が非常に高くなります。
じゃあ、どうすればいいの?
まずはその原因を知ることから始めましょう。
イビキと睡眠時無呼吸の原因は?
それは鼻づまりとノドの狭さです。
鼻づまりのために口呼吸になり、ノドの狭さで息の気流が早くなると粘膜が振動し、音が発生します。これがイビキです。
さらにその粘膜同士がひっついて息の通り道を塞いでしまいます。これが睡眠時無呼吸です。
鼻づまりとノドの狭さの原因としては以下のようなものが挙げられます。
鼻づまりを起こすもの
- アレルギー性鼻炎(花粉症)
- 副鼻腔炎(蓄膿症)
- 鼻たけ(鼻内ポリープ)
- 鼻中隔湾曲症
- 飲酒
- 肥厚性鼻炎(点鼻液の使い過ぎ)
ノドの狭さを起こすもの
- 肥満(気道周りの脂肪過多)
- 軟口蓋(ノドチンコの粘膜)の過長
- 扁桃・アデノイド肥大
- 舌が大きい
- 下顎(下あご)が小さい
- 加齢(筋緊張低下)
ノドの狭さに比べ、鼻づまりは治しやすい
原因として挙げたもので鼻づまりは治しやすく、ノドの狭さはその対処が難しいということがポイントとして挙げられます。
治療で解決しやすい ○ 治療で解決しにくい △ 治療で解決できない ×
鼻づまりを起こすもの | アレルギー性鼻炎(花粉症) | ○ |
副鼻腔炎(蓄膿症) | ○ | |
鼻たけ(鼻内ポリープ) | ○ | |
鼻中隔湾曲症 | ○ | |
飲酒 | △ | |
肥厚性鼻炎(点鼻液の使い過ぎ) | ○ | |
ノドの狭さを起こすもの | 肥満(気道周りの脂肪過多) | △ |
軟口蓋(ノドチンコの粘膜)の過長 | △ | |
扁桃・アデノイド肥大 | △ | |
舌が大きい | △ | |
下顎(下あご)が小さい | △ | |
加齢(筋緊張低下) | × |
つまり、鼻づまりを治療することがイビキ・睡眠時無呼吸を治療する近道となります。
いろいろな病気が原因になりますが、まずは専門の耳鼻咽喉科に相談しましょう。
耳鼻咽喉科でのイビキと睡眠時無呼吸の治療は?
耳鼻咽喉科の専門医療機関ではイビキや睡眠時無呼吸の患者さんにまず、次の2つの判定を行います。
原因は何か?
上で紹介した鼻づまりやノドの狭さを起こすものは耳鼻咽喉科の診察とCT検査でわかります。
治療が必要なほど、ひどいのか
睡眠時の無呼吸の有無や程度の判定はPSG(ポリソムノグラフィ検査)という検査で行います。
まずは自宅でできる簡易検査を行いますが、結果のばらつきが大きい場合には、夜間入院で精密検査を行います(老木医院で行っています)。
睡眠時無呼吸を回避するための「C-PAP療法」
原因は1つだけということではなく、いくつかの原因が複合的に関連してイビキや睡眠時無呼吸が起こっています。
つまり、治療さえ受ければ全てが解決するというわけではありません。
なので、原因の治療をしながら、睡眠時無呼吸を回避する方法も欠かせません。
その睡眠時無呼吸を回避する方法がC-PAP療法(シーパップ:経鼻的持続陽圧呼吸療法; Continuous Positive Airway Pressure)です。
鼻から空気を送り込み、その風圧で粘膜がノドを塞ぐのを防止する方法です。
この治療法は鼻から空気を送り込める、つまり、鼻づまりがないことが前提になっています。
つまり、原因の治療という面でもC-PAP療法を行う上でもまず、鼻づまりの治療が大切なのです。
C-PAP治療を受けるなら老木医院へ
C-PAP療法は老木医院(耳鼻咽喉科)以外の診療科でも治療可能ですが、老木医院(耳鼻咽喉科)とその他診療科では治療の流れが異なります。
その他診療科の流れ
この場合、これらの診療科では鼻のチェックをせずにPSG検査のデータからすぐにC-PAP療法を導入する施設が多いため、鼻づまりのためにC-PAP療法ができず、その時点で初めて耳鼻科を受診するケースが後を絶ちません。
だから、鼻治療の専門でもある老木医院では以下のような手順で治療を行っています。
老木医院(耳鼻咽喉科)の流れ
老木医院のイビキ・睡眠時無呼吸治療
老木医院では鼻の専門的治療に5人の耳鼻咽喉科専門医が取り組み、C-PAP療法(ナステント併用)に加え、簡易PSG検査、入院PSG検査などのイビキ・睡眠時無呼吸症候群の検査を行っています。
また、鼻づまり治療は手術をイメージする方もいらっしゃいますが、内服・免疫療法など、患者様に応じた治療法をご提案いたします。
鼻づまりの治療方法
アレルギー性鼻炎
- アレルギー性鼻炎の一般的治療
- 舌下免疫療法(SLIT)
- 抗IgE抗体注射
- 鼻粘膜レーザー焼灼
- 後鼻神経切除術
鼻中隔湾曲症、肥厚性鼻炎
- 鼻中隔矯正術
- 粘膜下下鼻甲介骨切除術
鼻たけ、慢性副鼻腔炎
- 鼻たけ、慢性副鼻腔炎の一般的治療
- 内視鏡下鼻副鼻腔手術(全身麻酔科手術)
まずは行動を!
イビキや睡眠時無呼吸は体の危険信号です。しかし、本人は気付くことができません。
周りの人の愛と行動力だけがその人の健康不安を取り除くことができます。
周りの人の愛と行動力とは…
- イビキをかいていて、睡眠時無呼吸もあることをやさしく教えてあげること
- 眠気、頭痛、慢性疲労などの症状がないかどうかを丁寧に尋ねてあげること
- 自覚のない相手の自主性に任せることなく、何月何日に受診するか、二人で相談して決めること
受診をお考えの際は、老木医院へご相談ください。