声帯ポリープとは
声帯に生じる炎症性の腫瘤(しゅりゅう=こぶ)で、通常片側に発生します。ポリープの大きさはさまざまで、まれに両側の声帯にできることもあります。
声帯ポリープの原因
一過性の声の乱用が原因といわれています。カラオケ、怒鳴り声、演説などの急激な発声が誘因となり、声帯粘膜の血管が破れて内出血を起こし、ポリープを形成するという説が有力です。
声帯ポリープの症状
声がれ(嗄声(させい))が主症状ですが、のどの違和感や発声時の違和感などの症状を示すこともあります。
声帯ポリープの検査
間接喉頭鏡検査や喉頭ファイバースコープ検査で声帯を観察し、ポリープを確認することで容易に診断できます。
声帯ポリープの治療・手術
治療
声帯ポリープができたばかりの時(新鮮例)は、自然に消えてなくなる可能性もあります。また、消炎薬の投与やステロイドホルモンの吸入治療により、ポリープがなくなることもあります。しかし、これらの治療に反応しない時はポリープを切除する手術が必要になります。
手術
手術は、一般的には入院のうえ、全身麻酔をかけ、喉頭顕微鏡下手術(ラリンゴマイクロサージェリー)として行われます。この手術のあとには声帯の傷の安静のために、1週間前後の沈黙期間を要します。
声帯ポリープは悪性化はしませんが、まれにポリープのような外観のがんがあるので、摘出されたポリープは病理組織検査で、悪性化の有無をチェックします。