鼻くそ…とても嫌な響きの言葉ですね。もっと上品な言い方がないものかといつも思ってしまいます。
『耳くそ』という言葉は『耳あか』と置き換えることができるのに、鼻くそにはそれにあたる言葉がありませんね。
鼻くそとは
鼻の中の、液体ではないある程度固まったもののことをこう呼ぶようです。これができる原因は、鼻の内と外にあります。
鼻の中からの要因
鼻の中からの要因としては、鼻水や、蓄膿などの際に鼻の奥から出る膿汁が鼻の穴付近で水分が抜け、固まったものです。
鼻の外からの要因
鼻の外の要因としては、鼻毛や鼻の粘膜が息を吸ったときの吸気中のホコリやゴミを取り除き、肺にきれいな空気を送るためのフィルターの役割をしているためです。
ホコリっぽいところにいくとドンドン鼻の中にホコリが溜まっていくことになり、それが鼻くその主な成分となります。
鼻の中からと外からの成分が混ざり合ってカタマリを作り、鼻くそとして認識されるのです。
鼻くその様々な状態の原因
鼻くそが溜まりやすい
鼻水が多い
鼻のアレルギーや炎症で鼻水が多い場合、鼻くそが多くなる原因となります。
ホコリっぽいところに長時間いる
周囲がホコリっぽいところに長時間いると鼻にホコリがたまりやすくなり、鼻くそが多くなります。ただ、PM2.5などの微粒子は鼻の粘膜だけではキャッチしきれず、気管支や肺にまで到達し、様々な症状を起こします。
鼻くその色の違い
鼻の中から出てくる鼻水の色と吸い込む空気のホコリの色によって鼻くその色は決まります。
鼻水の色
鼻水は普通は無色ですが、副鼻腔炎(蓄膿)などがあると緑色や黄色がかった膿汁が出てきます。
- 鼻水の色に関してはこちらのページでより詳しく解説しております。
ホコリ
外のホコリが車の排気ガスなどであれば、黒いススを吸い込むことになるので、鼻くそは黒くなります。
鼻くそに血が混じる
鼻くそに血が混じる場合は、鼻の中のどこかに出血しているところがあるということです。
鼻出血で一番多い出血部位は鼻中隔という鼻の左右を分ける壁の前端部で、指でも触れることができるほど浅い場所です。そこには毛細血管が集中しており、外からの刺激を受けやすいので鼻血の9割以上はそこからの出血です。もっと奥の鼻の粘膜や副鼻腔の病気が原因で血が混じることもあります。
一番多い原因は鼻の触りすぎですが、続く場合には耳鼻科での診断が必要です。
鼻くその乾燥
乾燥する原因もやはり内と外にあります。鼻水が少ない場合には乾燥することが多くなりますし、外の空気が乾燥している場合もやはり鼻くそは乾燥して硬くなります。
鼻くその掃除方法
鼻をかむか綿棒で取れるか、試してみてください。
それでも取れなければ無理をせず、耳鼻科を受診いただくことをお勧めします。
赤ちゃん・新生児の鼻くそ
新生児や赤ちゃんに多く見られる鼻くそは、鼻水が鼻の穴付近で水分が抜けて固まったものです。
赤ちゃんは鼻をかむことも中に吸うこともできないので、鼻の穴付近で鼻水が滞留するとどうしても固まりやすくなります。あまり緑色とか黄色の鼻くそが続くようならばい菌の炎症を疑い、抗生物質が必要なこともあります。
いずれにしても長引くようなら耳鼻科受診をお勧めいたします。
赤ちゃん・新生児の鼻くその掃除
細めの綿棒で取れるか、試してみてください。または、鼻吸い器をお持ちの場合はあてて、吸い取ってみましょう。それでも取れなければ無理をせず、受診いただくことをお勧めします。
赤ちゃんは大人と違って口呼吸があまりうまくできません。鼻づまりが見られたら、お早めに受診してください。
鼻に関するその他の症状
以上鼻くそについて解説させていただきました。その他の鼻に関する症状は以下のページにて解説しております。