こんにちは。
月曜日午後、木曜午前、金曜午前午後、第1~3土曜日の診療を担当している医師の竹田将一郎です。
のどの違和感・不快感についてお話します。
耳鼻咽喉科でよく取り扱う症状のひとつですが、原因や病態はいろいろな種類があります。
最も基本的な症状である反面、診断や治療に難渋するケースも少なくありません。
医師にとっては決して難易度の低い症状ではなく、襟をただして謙虚に取り組まなければならないと考えています。
受診された方々は違和感、不快感について
「のどに何かがつかえているような感じ」、「のどの圧迫感」、「イガイガする」、「ヒリヒリする」といった言葉で表現されることが多いです。
原因となる病気は、のどの病気とはかぎりません。代表的な原因を下に示します。
のど
のどの炎症(風邪や感染症)・のどのアレルギー・のどのできもの(腫瘍)、扁桃腺、舌のつけね(舌根)の炎症や腫脹
のど以外
鼻の病気:蓄膿症(副鼻腔炎)、アレルギー性鼻炎
口の中の病気:口腔乾燥症(つばの分泌量の低下)、口のアレルギー、腫瘍、長すぎる茎状突起(喉の奥の細い骨の石灰化)
食道や胃の病気:逆流性食道炎、食道の炎症・腫瘍
首(頸部)の病気:甲状腺の炎症・腫瘍、リンパ節炎、肩こり(頚肩腕症候群)
その他
自律神経の失調(寒暖差や加齢でも誘発されます)
ストレス
加齢やのどの舌根の筋力低下による症状(嚥下障害や舌根-喉頭蓋の接触など)
診察や検査ですぐに診断がつくものもありますが、かたちや所見として現れないものもあります。
そのような場合は、診断的治療といって、予想される病態に対応するお薬を処方してその効果を診る方法をとることが多いのも特徴です。
何度も通院が必要になったり、場合によっては耳鼻咽喉科以外の受診や、大きな病院での画像検査・内視鏡検査をおすすめすることもあります。
たくさんの病気の中から、その人の病気(病態)が何であるか見極めることは容易ではありませんが、逆にいうと経験と腕のみせどころでもあると思います。
まずお話をお聞きして、正確な診断治療・適切なアドバイスができるように努めます。