耳の中のかゆみ(外耳道の湿疹)の原因・治療・対処について

耳から耳の穴、その奥の鼓膜に至るまでの部分を外耳といい、表面は皮膚でおおわれています。

外耳の皮膚はうすく、とてもデリケートで刺激を受けるとかぶれ(湿疹)を起こしやすいのです。この湿疹により、耳の中が痒くなります。

耳の中のかゆみの原因

耳掃除のしすぎ

頻繁に耳掃除を行うと、外耳の皮膚を刺激してしまい、刺激性の炎症を起こします

この炎症により耳の中が痒くなり、さらに耳掃除をしてしまうという悪循環が生まれます。

花粉などによるアレルギー

花粉などによるアレルギー反応が外耳の皮膚に起こる状態を外耳湿疹といいます。

アレルゲンとなる花粉の代表はスギですが、春のヒノキ、夏のイネ科の植物、秋の雑草などスギ花粉の時期以外にも症状はあらわれます。

イヤホンの長時間使用

イヤホンの皮膚に触れる素材によっては、長時間の使用で接触した皮膚にアレルギー反応を起こし、湿疹となって、かゆみが出る場合があります。

耳に水が入る

お風呂やプールの水、汗が耳の中に入ると、耳の中の水分によって痒みにつながります。

外耳炎

湿疹で皮膚表面があれたり、かゆみのために触りすぎたりすると、刺激性の炎症を引き起こし、外耳炎となります。

そのあれた皮膚にバイ菌が感染すると強い炎症を起こし、腫れや耳だれ、強い痛みの原因になります。

耳の中の痒みの治療・対処法

皮膚のアレルギー反応なので、根本的な治療が難しく、繰り返しがちになります。かゆみなどの症状が出れば、根気よく通院することが大切です。

かゆみを抑える薬を処方するなどして様子を見ます。

耳掃除を控える

湿疹のある皮膚を耳掃除などで刺激し続けると、外耳炎を発症しやすくなります。耳掃除をしょっちゅうする必要はないとご理解ください。

耳掃除のやり方などについては、こちらのページでより詳しく解説しております。

炎症が強い場合

炎症が強く、外耳道炎が考えられる場合、症状に応じた治療を行います。

抗生物質・痛み止め・抗アレルギー薬などの処方、耳漏の原因が中耳炎による場合はその治療を行います。

監修医師

  • 老木 浩之
  • ・耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院 理事長
  • ・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医師
  • ・医学博士

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