大阪府・和泉市の耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院では、遠方(近畿地方以外と海外)にお住まいの方にも手術を受けていただきやすい、利便性の高いウェブ対応を行っております。
このページでは、遠方で手術を受ける場合に想定しておきたい心構えや、手術を受ける病院・医療機関選びのポイントなどについて解説しております。
ぜひご一読いただき、当院で手術を受ける決心をするためのヒントにしていただけると幸いです。
遠方で手術を受けるということ
遠方で手術を受ける事には、事前に知っておきたい様々なポイントがあります。
それらについて理解し、遠方で手術を受けるということを、一度立ち止まって考えてみませんか?
遠くで手術を受けるデメリット
遠方で手術を受けて頂く場合にはいくつかの、ぬぐいがたい欠点、不利な点があります。
①患者様と医療者との信頼関係
医療は、患者様・ご家族と診療を担う医師をはじめとする医療チームとの相互の信頼関係がベースにあって初めて成り立ちます。
とりわけ、手術という医療行為には患者様と医療者との関係性がとても重要です。
その点、遠方で、手術前にお会いする機会が極端に少ない場合には、患者様・ご家族はもちろんのこと、私たち、医療者側としても不安要素となることがあります。
②手術後の診療体制
手術は、手術自体が終了すれば、治療が終わるわけではありません。
手術直後なら、適切な安静状態、出血、痛み、嘔吐などの徹底した管理が不可欠です。
また、手術後、数日間は術後、縫合不全(耳鼻科領域ではほぼありませんが)や手術の傷の状態の管理、2,3週間を経過しても出血の危険性が残っている場合もあります。
つまり、手術が終了して日が浅いほど、医療者によるチェックが必要になります。
短期滞在で術後の観察期間が短い場合には、これらの手術後のリスクに関してどのように対処するか、お互いの合意が必要になります。
③ご家族のサポート
遠方での手術となると、大勢の家族を引き連れて受診というわけにもいきません。
入退院の手続き、行きかえりでご家族のサポートを受けるのは難しくなるかもしれません。
それでも遠方で手術を受ける理由
それでも患者様が遠方で手術を受けたいと思う理由、それは、質の高い手術を受けたいという願望の表れにほかなりません。
手術は同じ手術であっても、どこの医療機関でも均質の手術を受けられるわけではありません。
手術は手を使って行う極めて技巧的な行為です。その質の高低は、手術を行う医師にかかっています。
だからこそ、豊富な経験と優れた技術を持った医師の手術を受けたいと誰もが願うのです。
質の高い手術はどこで受ければいいのか
ここでは改めて、手術をどこで受ければいいのか、考えてみましょう。
手術の質はその手術を執刀する医師が培ってきた手術哲学と技術によって決まります。
手術哲学
手術哲学とは、ちょっと難しい言葉ですが、要するに、手術でどこをどうすべきかという細かな手順で明確な考えを持っているかどうかということです。
手術は、それぞれ大まかな手順は決まっていますが、人の身体は千差万別、細かなところは、その場その場の裁量がものを言います。
例えば、この場所では粘膜を5mm切るのと、8mm切るのとでは術後の治り具合が変わってくるので、その点を注意して手術をする、つまり、『ここは、粘膜を5mm切る』という哲学(こだわり)です。
そんな1つの手術で数えきれないほどの選択局面で如何に振舞えるか、それが大きいのです。
技術
もう1つは、技術です。手術手技は、器械の発達だけでカバーできるものではありません。
つまり、器用さや修練で身につけた技能によって手術の質が左右されるということです。
手術数を参考とする
上記2つ、哲学と技術は、医師の真摯な姿勢、頭脳、緻密な計画性、器用さ、経験等、様々な要因によって形成されますが、これらの項目を客観的に評価することはほぼ不可能です。
唯一、指標となるもの、それが手術数です。
経験した手術件数が多ければ多いほど、その哲学や技能が磨かれる可能性が高いのです。
もちろん、同じ100例の手術を経験した二人の医師が同じ質の手術ができるわけではありません。
個人差があるからなのですが、その個人差を知る方法がない以上、手術件数を手術の質の目安とすることは1つの真理ということになります。
質と利便性、どちらを重視するか
手術をどこで受けたいかという願いの理由はできる限り質の高い手術を受けたいという事に加えて、もう一つ、できれば便利なところで受けたいという理由が考えられます。
できるだけ便利なところとは、やはりお住まいから近いところがいいということですね。
しかし、手術の質と利便性の高いところ、2つが揃うことはほぼ奇跡に近いことでしょう。
では、どちらを優先するかは、人によって違うのかもしれませんが、やはり多くの人は質の高い手術を選ぶのではないでしょうか。
どの医療機関を選ぶか
質の高い手術のできる医師はどこにいるのでしょうか。診療科によって、どんな手術かによって、その選択する基準は違ってくるかもしれません。
当院で行っている鼻の手術を例に考えてみましょう。
大学病院クラスの地域の基幹病院
専門性や得意とする手術は各病院でちがいますが、鼻の手術はほとんどの病院で行っている手術です。
その病院が鼻の手術の専門性が高ければ手術数は多く、専門性が低ければ手術件数は少ないはずです。
もちろん、これは耳鼻科の全手術件数ではなく、鼻の手術件数をみなければなりません。
特徴①:手術経験が多数の医師に分散する場合がある
鼻の手術件数が多ければ、鼻の手術のエキスパートがいるのかもしれません。
しかし、全ての鼻の手術をその熟練医師一人がするわけではありません。
大病院ほど、若手医師の育成を担っていますから、たくさんの医師が手術を担当しているはずです。
特徴②:ガン治療に注力している場合がある
耳鼻科では耳鼻科領域のガンの治療はほとんど大病院が担っていますから、そちらに診療の力を注がざるを得ない場合もあります。
中堅から小病院
中小の病院の場合、そもそも耳鼻科が開設されていない病院や耳鼻科の外来診療だけの病院も珍しくありません。
特徴:手術の種類が限られる場合がある
耳鼻科があっても医師が2,3人の陣容では対応できる手術の種類が限られている場合もあります。
鼻の手術数が多い場合には質の高い手術ができる医師がいる可能性はあります。
開業医(診療所)
数は多くはありませんが、当院のように、短期滞在手術を行う開業医院があります。
特徴①:専門性の高さ
これらの施設は、そもそも院長が自分の専門性を生かすために設立しているわけですから、鼻の手術のエキスパートということはいえます。
逆に鼻の手術の熟練者でなければ、個人医院で手術に取り組もうとは考えないわけです。
特徴②:手術件数の多さ
また、ガンや他の手術を行うわけではないので、数多くの鼻の手術を常に行っている状態です。
今年(2023年)、わが国の岸田総理大臣が鼻の手術を短期滞在手術を行う個人医院で受けたことは記憶に新しいところです。
あなたの心は決まりましたか?
ここまで遠方で手術を受ける場合の心構えや、病院・医療機関選びのポイントなどについて解説してきました。
以上をふまえて、当院で手術を希望される方はこちらのページへお進みください。