急性咽頭炎(ノドの痛み)の解説:原因から治療まで

多くの人が経験する「ノドの痛み」。医学的には急性咽頭炎と呼ばれるこの症状について、大阪・和泉市にある耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院が原因から治療法まで詳しく解説します。突然の喉の痛みに悩まされている方は、ぜひ参考にしてください。

急性咽頭炎とは?

急性咽頭炎は、ノドに起こる急性の炎症性疾患です。一般的に「風邪」の主要な症状の一つとして知られています。突然のノドの痛みや、唾を飲み込む際の痛み、喉の違和感などが特徴的な症状です。

主な症状

  • ノドの痛み(特に唾を飲み込む時)
  • 発熱(37.5度以上)
  • ノドの乾燥感・イガイガ感
  • 鼻水・鼻づまり
  • 全身のだるさ

急性咽頭炎の原因

1. ウイルス感染

最も一般的な原因です。主な原因ウイルスには以下のようなものがあります。

  • ライノウイルス
  • コロナウイルス
  • アデノウイルス
  • インフルエンザウイルス

など

2. 細菌感染

以下のような細菌による感染も原因となります。

  • 溶血性連鎖球菌
  • マイコプラズマ

3. その他の要因

  • 過度の疲労・寝不足
  • ストレス
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • 乾燥
  • 冷気への暴露

感染経路と潜伏期間

急性咽頭炎は主に以下の経路で感染します。

  • 飛沫感染
  • 接触感染
  • 空気感染

潜伏期間は原因となる病原体によって異なりますが、一般的に

  • ウイルス性:1-3日
  • 細菌性:2-5日 程度

です。

完治までの期間

症状や原因によって異なりますが、一般的な回復期間は

  • 軽症の場合:3-5日
  • 中等症の場合:7-10日
  • 重症の場合:のどからつながる気管や気管支炎をおこしたり、さらには肺炎を併発する場合にはより重度な感染症ということになります。2週間から2か月と炎症の場所と程度によって大きく異なります。

自然治癒と治療法

自然治癒を促す方法

  1. 十分な休養と睡眠
  2. 適切な水分摂取
  3. うがい
  4. 加湿
  5. 体温管理

医療機関を受診すべき症状

  • 38度以上の発熱が続く
  • 強い喉の痛みが3日以上続く
  • 呼吸困難を感じる
  • 嚥下障害がある
  • 全身状態が悪化する

予防法

  1. 手洗い・うがいの徹底
  2. マスクの着用
  3. 適切な湿度管理
  4. 十分な睡眠
  5. ストレス管理
  6. バランスの良い食事

早く治すためのポイント

  1. 安静を保つ:症状が出たら無理せず、十分な休養を取りましょう。
  2. 水分補給:ノドを潤し、体内の毒素を排出するために十分な水分を摂取します。
  3. うがい:塩水やうがい薬などでこまめにうがいを行います。
  4. 加湿:室内の適切な湿度(50-60%)を保ちます。
  5. 温かい食事:刺激物を避け、温かく消化の良い食事を心がけます。

おわりに

のどの痛みや微熱を風邪と自己判断して軽視するのは禁物です。のどの痛みで始まる重篤な病気もたくさんあるのです。目安としては、高熱が続く、水も呑み込めないほどののどの痛み、息苦しさを感じる、などです。また、声がかすれる場合には内科では喉頭の診断ができないので、速やかに耳鼻科を受診してください。日常生活での予防と早期対応が、症状の緩和と回復の早期化につながります。

監修医師

鼻中隔弯曲症の名医・老木浩之

  • 老木 浩之
  • ・耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院 理事長
  • ・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医師
  • ・医学博士

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